嫌われる勇気/生徒指導・働き方のバイブル 生徒指導の考え方が変わる

書籍

本書を読んで感じたことは、
私たちは生徒指導でどうして毎回、細部にまでこだわって多くの子からトラブルの事情聴取をしていたんだ。
私は子どもたちにこれだけ尽くして仕事をしているのに、この子たちはどうして全然変わらないんだ。
という二つの悩みが本書を読んでたくさんのヒントをもらいました。

本書で述べられていることは
我々の悩みはすべてが人間関係
承認欲求を捨てろ
という2つになります

1.原因論の否定、すべては目的論

多くの先生は、トラブルが起きた時、
「どうしてそんなことしたの」と聞いていると思います。
しかし、「人々の行動に原因なんてない」「目的があるから行動している」と言うのです。
なので、指導する時に聞く言葉は
「何のためにそれをしたの」が正しいと言えるわけです。

また、子どもを指導する時にも、この考え方は大切です。
私たちが指導する目的は、
「子どもたちを成長させたい」と言うことだと思います。
なので、怒鳴る必要なんてないのです。子どもたちが次から気をつけようと思うような話し方をすることが大切だと感じました。
先生に怒らるからやめよう。ではなく、
この行動はしてはいけないんだ
と思わせることが大切だということです。
※ 子どもが先生をなめている時は、多少の威嚇も必要かもしれませんが、、、

さらに、未来志向の考え方もできると言っています。
「今までが自分勝手だったから友達ができない」
「今まで勉強してこなかったから僕はバカなんだ」
と過去のことにとらわれることなく、
これから自分はよくなりたいから、今日から生活を変えていこうという、
未来を考えていくことが大切なのだということです。

2.課題の分離

自分の課題他人の課題を分離しろと言うことです。
自分の課題つまり、自分ができることだけに注力して、
自分にはどうしようもできない、他人の課題は無視するという考え方です。
少し冷たい話にもなるかもしれませんが、
私たち教員ができることは、限られています。
・悩んでいる時は、しっかりと話を聞いてあげる。
・困っている時は、支えてあげる。
しかし、結局どうするかは、子ども本人次第ということなのです。
ここで、大切なことは、結果としてダメだったとしても、
「できることはすべてしてあげられたからしょうがない」
と、割り切ることも大切だということです。

また、相手をどんだけ責めても相手は変わらないということも心に留めておく必要があると思います。
子ども達の中には、あの子が悪いことをしたからと、自分の行動を棚に上げて他人を責めるときがあります。話を聞いて、理解してあげることは大切です。
しかし、相手を責めても何も変わらないのです。
相手がどうであれ、自分の行動を反省することが大切なのです。

さらに「承認欲求を捨てろ」と言っています
「誰かに褒めてもらいたい」「すごいと思われたい」という他人の課題をゴールにしている人が多いということです。特に日本人はこの傾向にあると筆者は述べています。
褒めるという行為は、他人の課題になるわけです。
なので、私たちは「何が幸せなのか」と考え、自分の課題に注力するべきだ。と本書では述べられています。

3.縦の関係を作るな

アドラー心理学では「人を褒めるな」と言っています。褒めるという行為は、上下関係を生み出し、「褒めて伸ばす」と言う行為は、承認欲求を増幅させるだけなのです。
じゃあどうすればいいかというと、
「ありがとう」と言えばいいのです。
「ありがとう」ということで、対等な関係を築くことができると本書では述べられています。
また、大切なことは「感謝されようと思はないこと」と言うことです。感謝されようとするというこは「承認欲求を見たしたい」と言うことにつながるからです。
「せっかく頑張ったのに褒めてもらえなかった」と思うと悲しくなってきてしまいます。
最後は、教育とはズレますが、
恋愛でよく
「私は、あの子にこんなに尽くしているのに、あの子は私に何も返してくれない」
ということはありませんか。
一言でいうと
「知らんがな」ですね。
あなたが尽くしたのは、あなたの勝手、感謝するのは他人の課題ですから
「私はただあなたに尽くすことが幸せなんだ」と考えることが、
一番幸せに生きていけるということです。
この考え方は道徳の時間を通して、子ども達に理解してほしい考え方ですね。

参考文献
嫌われる勇気 著:岸見 一郎古賀 史健
【15分で解説】嫌われる勇気|承認欲求は生ゴミでした。 – YouTube 

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